手をつなぐ

息子と買い物をしている時に、何気なく手をつないだら

「ぼく、3年生になったらもうお母さんとは手をつながない!」なんて言う

「え~っ。。なんで~。じゃあ、今のうちにいっぱいつないどこっと!」

そう言ってわざとギューっと握ってやった

「だったら3年生になるまでの練習で、今からもうつながない!」って振り払われちゃった

 

歩けるようになってからの息子は、玄関のドアを出た瞬間から弾丸のように走り出してどこへ行くかわからない子だった

とにかく必死で手をひいていないと、見失ってしまう

自由に走って行きたいから、手を繋がれるのを嫌がって大声で泣いたり、座り込んで動かなくなる事が多かった

交差点に飛び込んでしまって車にひかれそうになったり、不注意に走ってガラスに激突して怪我したり、何度も救急病院に駆け込み、そのたびに寿命の縮まる思いをした

 

あの頃は息子と同じ歳くらいのこどもと手を繋いで、ゆっくり幸せそうに散歩している親子を見るのが辛かった

年長さんくらいからようやく落ち着き、一緒に手を繋いで保育園へ通う時間が、いつもじんわりと幸せだった

 

そんな息子がまた、手を繋ぐのを嫌がっている。今度は寂しさよりも嬉しい気持ちが勝っている

あなたのペースで成長してるんだね。手をつなぐ幸せは充分味わわせてもらいました

うっかり繋いじゃうと思うけど、気をつけるね