離れる

 幾つかの環境の変化がストレスで、施設に通えなくなった自閉症の男性利用者さん。

 

自宅に引きこもること1年半、親御さんの負担と心配が限界で、通所を再開することとなった。

しかも同時に施設に短期入所し、そこからの通所となるため、彼のストレスはいかばかりか、パニックで暴れるのではないかとみんなで色んな状況を想定しながら彼を待った。

 

数日前、ご両親に連れられやってきた。車から降りたくなくて大暴れ。

ご両親はすぐに帰られ、意外にあっさり彼も落ち着いた。

 

初日こそ食事を拒否したりしていたものの、拍子抜けするほど落ち着いて過ごしている。

ご両親はそれはそれは心配しておられたが、覚悟を決めて息子を離された。

きっと彼にも伝わるものがあるのだろう。頑張って順応している。

 

言葉のない彼が、必死に伝えてくる身振りや目線。親御さんに代わって、精一杯受け止めてあげたい。

 

親も子もしばらく辛いけど、何とかここを乗り越えましょうね。

一歩踏み出した勇気を尊敬します。

みんなそれぞれの現実と戦ってるんだね。