きよしこ

 

きよしこ (新潮文庫)

きよしこ (新潮文庫)

 

 吃音

言いたいことがスムーズに言葉にならない少年。

 

もどかしくて暴れてしまう時。

どうせ伝わらないと諦める時。

恥ずかしくて黙ってしまう時。

 

でもやっぱり伝えたい、と思う。

 

ちゃんと思いを言葉にして、たどたどしくても表現したい。

 

自分のせいじゃなく、でもどうにもならないものを背負うことがある。

そんな現実を悲しみ、恨み、絶望し、でも現実は容赦ない。

応援や励ましはいらない。

ただ、そばにいる。心配して見守ってる。

それが「きよしこ

 

「それが君の本当に伝えたいことだったら、伝わるよ、きっと」きよしこの言葉。

 

身振り、視線、症状、時には発作でさえが言葉のないもののサイン。

受け取りたい、知りたい、わかりたい。

「わかってほしい」と「わかりたい」、何とかわかり合いたい。